静けさの円ワーク― 思考を円の外に置いて、静けさを取り戻す ―

ワーク

頭の中が、考えごとで
いっぱいになることがあります。

「どうしよう」
「この先、大丈夫かな」
「あの人はどう思っているんだろう」
「なんとかしなくちゃ」

そんなとき私たちは、

つい「解決したい」があまり……

その「思考の内容」について、
さらに、考えようとします。

答えを探したり、原因を考えたり、
解決方法を見つけようとしたり。

けれど、考えれば考えるほど、
思考がさらに大きくなってしまうこともあります。

そんなときに使える、とてもシンプルなワークが、

「静けさの円ワーク」

このワークでは、

思考の内容を変えようとはしません。
正しい答えを探す必要もありません。

することは、ひとつだけ。

思考の「置き場所」を変えてみます。

ワークのやり方

  1. 気づく
    「いま、思考がうるさいな」と気づきます。
  2. 円をイメージする
    その思考が、あなたと一緒にひとつの円の中にあるとイメージします。
  3. 思考を円の外へ出す
    内容は変えず、そのまま外へ置いてみます。円の中には「わたし」が残ります。
  4. 違いを確かめる
    思考が中にあったときと、外にあるときの頭・身体・気持ちの違いを感じてみます。
  5. 静けさを味わう
    思考と距離ができたかんじ、その内側に生まれたスペースや静けさを少し味わいます。

思考が、円の中にあるとイメージする

まず、

「いま、いろいろ考えていること」

に気づきます。

そして、

いま起きている思考が、
ひとつの円の中 でおきている

とイメージしてみます。

円の中には、

「どうしよう」
「なんで?」
「この先どうなるんだろう」
「あの人のこと……」

その円の中には、あなた自身もいます。

つまり

「考えと一体化している」とき
円の中に「わたし」と「思考」が一緒にある

というような状態です。

ここで思考を整理したり、
分析したりする必要はありません。

「ああ、いま、この円の中で
いろいろな思考が起きているんだな」

と気づいてみるだけでいいです。

思考だけ、円の外へ出してみる

次に、

いま浮かんでいる思考を
円の外へ出してみます。

「どうしよう……」という思考も、
「あの人のことが気になる」という思考も、
「なにかを変えることで、改善しようとしている」思考も、

その内容には手を加えず、

そのまま円の外へ。

ただ、

思考の置き場所だけ、変えてみます。

すると円の中には、

「わたし」という静けさだけが残ります。

「中にある感じ」と
「外にある感じ」を比べてみる

思考を外へ出したあと、

すぐに何かをしようとせず、
少しそのままでいてみます。

そして、

思考が円の中にあったときと、
円の外にあるときでは、何が違うだろう?

と確かめてみます。

頭の中はどうでしょう。

呼吸はどうでしょう。

胸やお腹、肩や顔まわりはどうでしょう。

気持ちの広さや、静けさはどうでしょう。

「すごく変わった」と感じなくても大丈夫です。

ほんの少し、

「さっきより遠い」

「少しスペースがある」

「考えごとに囲まれている感じが減った」

くらいでも十分です。

その違いを、少し味わってみます。

思考をなくすのではなく、距離を変える

このワークで大切にしたいのは、

思考の中身を解決するのではなくて、
思考の配置を変えることです。


気になることがあってもいい。
問題思考があっていい。

ただ、

思考が存在していることと、
その思考を自分のすぐそばに置いておくことは、別です。

私たちは、何かを考え始めると、

その思考がまるで
「世界のすべて」

であるかのように感じてしまうことがあります。
その思考との距離を変えてみることで、

「考えはある。
でも、思考と私は別」

という感覚が戻ってくることがあります。

思考を止めるのではなく、

思考との距離を置きなおす。

それが、「静けさの円ワーク」です。

考えすぎているときほど、
「内容」から離れてみる

私たちは不安になると、

「この考えは正しいのか」
「どうすれば解決できるのか」

と、思考の内容に没入していきます。

でも、そんなときほど、

内容を考える前に、
配置を変えてみる。

それだけで、頭の中の状態が
少し変わることがあります。

その距離(間合い)の変化によって、
ほんの少し静けさが戻ってくる。

頭の中がにぎやかなときに、
よかったら一度、

その思考を円の外へ置いてみてください。

そして、

中にあるとき。
外にあるとき。

その違いを、静かに味わってみてください。

もうひとつのワーク使い方
「 それってイマココ???」

この円のワークには、もうひとつ面白い使い方があります。

いま気になっているものを、
円の外へ出してみてください。

思考やイメージ、過去の記憶や未来の予測など、

「いまここ」に直接あるわけではないものは、
円の外へ置くことができます。

一方で、

足の裏が床についている感じ。
風が肌に触れる感じ。
目に入ってくる光。
手に触れているものの感触。

そんな「いま、実際に感じているもの」は、
円の外へ出そうとしても、なかなか出せません。

円の外へ 出せる
→ 思考・イメージ・記憶・予測など、
「いまここそのもの」ではない可能性

円の外へ 出せない
→ いま起きている身体感覚・五感

そのため、もし、外に出せない「不快な感覚」があった場合には、
「それだけが、いまここの全部ではない」ことに気づいてみます。

不快感をAとしたら、
風や光、足裏の感覚、音や香りなど、
B、C、D……も同時にここにあります。

「これは、いまここにあるもの?」

そんなふうに、

円を使って「イマココ」を確かめてみる

円の外へ出せるかどうかを試してみると、思考やイメージと、いま実際に感じているものとの違いに気づくきっかけになるかもしれません。

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