トラウマ反応のループ反応は、
思考 / イメージ
↓
身体反応(心拍・緊張・胃の不快)
↓
「やばい」という思考
↓
さらに身体反応
↓
さらに思考
つまり
思考 → 身体 → 思考 → 身体 の ループです。
例
「また失敗するかも」
↓
胸が締めつけ
↓
「やっぱりダメだ」
↓
さらに緊張
tracking(身体感覚の追跡)が起きると何が変わるか
trackingとは
身体感覚の追跡:身体感覚を追っていくこと
- 身体感覚(ピリピリ、重い、温かい)
- 呼吸
- 緊張 / ゆるみ
- 内側の動き(波、流れ)
ポイントは「感情」ではなく「感覚」
身体の中で起きている変化を
リアルタイムで観察し続けること
それにより注意を 思考 → 身体感覚 に移します。
例:
「不安」を感じたとき
思考的反応
→「なんで不安なんだろう…」
tracking
- 胸が締まってる
- お腹がざわざわ
- 呼吸浅い
- 身体の事実を見る
例
「不安だ」
↓
胸の締めつけを感じる
↓
「胸がぎゅっとしてるな」
ここで起きる変化は
思考に巻き込まれる代わりに
身体を観察している状態
になること。それにより
脳の回路が変わる
これは神経系では
反応モード → 観察モード
への切り替えです。
ざっくり言うと
| 状態 | 脳 |
|---|---|
| トラウマ反応 | 扁桃体がうごく |
| tracking(身体感覚の追跡) | 前頭前野がうごく |
つまり
反応 → 気づき
に変わる。すると起きること
思考やイメージは
身体反応を燃料にしています。
でも
身体感覚を観察すると
そのエネルギーが
処理され始める。
→思考やイメージが力を失う。
まとめ
トラウマは出来事のストーリーではなく
身体の反応にある。
だから、ストーリー(思考、イメージ)ではなく
身体を追跡すると回復が起きる。
思考を変える必要はない。
身体を感じると、思考は自然に弱まる。
補足
trackingしてるつもりで
「できてない状態」
trackingできてない状態 :思考・評価・コントロール
trackingできている状態 : 感覚・観察・変化
① 「考えている」だけ
(頭で理解してるだけ)
- 「これは不安だな…」
- 「原因はこれで…」
実際
- 身体を感じていない
- 思考ループのまま
② 「ラベル貼り」で終わる
- 「これは緊張」
- 「これは恐れ」
- 名前をつけて終わり
実際
- 感覚を細かく見てない、かんじていない
③ 「変えようとしている」
- リラックスしよう
- 手放そう
- コントロールしようとしてる
実際
- 神経系が緊張したまま
本当のtracking:変えない、ただ観察
④ 「強すぎるところだけ見る」
- 一番つらい場所に集中
- オーバーウェルム(圧倒)
身体や神経系が処理できる量を超えた状態
観察(前頭前野)OFF、反応(扁桃体)ON
⑤ 「動きを見ていない」
- 「ここが痛い」
- 固定された見方
実際
- 変化を見逃してる
✔ 本当のtracking
「強くなってる?」「弱くなってる?」「広がってる?」
⑥ 「Insideにいない」
- 身体を“外から”見てる感じ、観察が浅い
→ 本当のtracking:中から感じる - 切断気味(身体の中に“いない”状態、解離)
身体が遠い、内側が空っぽ、感覚がぼんやり
「感じてる気がしない」、頭だけ働いてる
なぜ、そのようなことがなぜ起きるか?
① オーバーウェルム回避:感じると強すぎるから切る
② 習慣:もともと身体にいない癖
③ 思考優位:頭で処理しすぎ
切断されているときにやりがち:
内側を感じようとする、深く入ろうとする
→ 逆に遠ざかる
ポイントは Insideに戻ろうとしない。代わりに
① 外を見る(Outside):部屋を見る、色を探す、音を聞く
② 境界を感じる(Borders):足裏、椅子の接触、手のひら
③ 強い刺激OK:ぎゅっと握る、体を軽くポンポンと叩く
→すると自然に戻る
参考図書:Healing Trauma: A Pioneering Program for Restoring the Wisdom of Your Body (English Edition)
