なぜ、人は身体から離れるのか?(依存行動の5つの特徴)

身体

依存とは「解決されない痛み」から身体を切り離し、反復的な行動で麻酔するプロセス。

依存から抜ける道は外へ逃げる」のではなく身体の中を通っていくこと

依存とは

依存とは、幼少期に学習された、
一貫して満たされないニーズに対する
“身体的反応のパターン”である。

物質依存だけではなく、

  • 反復動作
  • 緊張
  • 思考への没入
  • 他人への過集中

も「身体ベースの依存」と見なしている。

脱感作+多幸感 = 依存サイクル

依存プロセスは

脱感作+多幸感 = 依存サイクル

例:アルコールを飲むために、
吐き気などの身体メッセージを無視する。

なぜ身体を離れるのか?

人は不快な状態になると

  • 呼吸パターン
  • 姿勢
  • 反復的な動き(movement tag)

を使って身体から離れる。

それは「気を紛らわせる動き」であり
同時に「自己慰撫の歪んだジェスチャー」

依存とは、未解決の痛みに対する
身体レベルの反復ジェスチャー。

それは

でも発達せず、完了せず、満たされない。

依存の身体的プロセス
  1. 感情・記憶・感覚が立ち上がる
  2. 動きが始まり、反復される(強い衝動を伴う)
  3. 行為に強く同一化し、妨害されると怒りや抵抗が出る
  4. だんだん沈み込み、抑うつ・虚無感
  5. 自己批判・羞恥

そしてまた最初に戻る。→1

人の基本的ニーズは
無条件に愛されていると感じること。

でもそれが満たされないと、

  • 本来の自分でいることを諦める
  • 親の期待に合わせる
  • 本音より“生き残り”を選ぶ

→ 真実の自己を犠牲にする

そして痛みが解決されないと、
身体は自動的に“鎮静行動”をとる。

(依存行動の5つの特徴)

  1. 反復(Repetition)
     同じ動作を何度も繰り返す(揺れる・いじるなど)
  2. 発達しない(Lack of development)
     感情のプロセスが進展しない
     ぐるぐる回るだけ
  3. 満足しない(Lack of satisfaction)
     一時的には安心するが、後で虚しさ・罪悪感
  4. 完了しない(Lack of completion)
     エネルギーが未完了のまま残る
     (例:噛みたい衝動が途中で止まっている)
  5. 見ていて不快(Uncomfortable to watch)
     観察者はイライラ・違和感・退屈・引き気味になる

IBOまとめ

Inside:未充足ニーズ(愛・安全・保持)
Borders:未完了のエネルギー、動きとしての「タグ」

movement tag(ムーブメント・タグ)とは
感情や未解決のニーズに“くっついている”
反復的な身体の動き。

ある感覚や記憶が立ち上がると、
無意識に出てくる小さな動きや姿勢。

たとえば:

「抱かれたい・だっこしてもらいたい」→ 代わりに自分の腕をさする
「噛みたい」→ 指を歯に当てる
「泣きたい」→ 顎を固める 

これらはただのクセじゃなくて、
「ある感情が出そうになるときに出る身体のショートカット」

  1. 感情・記憶・感覚が立ち上がる
  2. 不快・不安が強くなる
  3. それを鎮めるために「動きが始まる
  4. その動きが「反復される
  5. 感情は“感じきられず”に終わる

このときの③〜④がmovement tag(ムーブメント・タグ)

Outside:反復動作という鎮静行為

依存は「快楽追求」ではなく“身体からの撤退”

参考資料:Getting Our Bodies Back: Recovery, Healing, and Transformation through Body-Centered Psychotherapy (English Edition) Kindle版     Christine Caldwell  (著)